北朝鮮に対する制裁措置。
アメリカは石油の全面的な禁輸措置を求めていた。
しかし、国連は「上限」を設定するにとどめた。
しかも、その実態は過去12カ月の
輸出量を超過してはならない、という事らしい。
現状維持に過ぎない。
相変わらず私邸住まいの安倍首相は、
それを「高く評価する」とコメントしている。
ところで、わが国が大東亜戦争に踏み込まざるを
得なかった最大の理由が、他でもない石油の全面禁輸だった。
あの時、アメリカは、
今の北朝鮮に対してさえやり切れない極限的な措置を、
無道にもわが国に仕掛けて来たのだ。
昭和天皇はそれについて、
以下のようにおっしゃっている。
「総理になった東條(英機)は…
(戦争回避策を)連日(大本営政府)
連絡会議を開いて1週間、
寝ずに研究したが、問題の重点は油であつた。
…実に石油の輸入禁止は日本を
窮地に追(おい)込んだものである。
かくなつた以上は、万一の僥(ぎょう)コウに期しても、
戦つた方が良いといふ考(かんがえ)が決定的になつたのは
自然の勢(いきおい)と云はねばならぬ」(『独白録』)と。
又、かのダグラス・マッカーサーも。
「彼ら(日本)が戦争に飛び込んでいった動機は、
大部分が安全保障の必要に迫られてのことだった」
(1951年5月3日、米国議会上院軍事外交合同委員会)と。
日本人が忘れてはならない史実だ。